北はどっちだ

わたしたちは方位(移動・家相)をみるとき、「北」を「真北」で見ています。
え?どういうこと?
AndroidやiPhoneで磁石アプリを出すとGPSを使って北が表示されます。あれが「真北」です。
磁石が指す北(「磁北」という)は真北からずれています。その差を「偏角」といいます。

やっかいなことに、偏角は場所によってかわります!
国土地理院のサイトで、どの場所でどれだけズレがあるかわかります。
例えば東京首都圏なら7°、九州ではだいたい5°30’〜7°50’ぐらいです。
磁石で北を測った場合は、かならず国土地理院の情報を使用して角度を修正します。

国土地理院 地磁気測量

日盤切替の問題

陰遁陽遁のサイクル:
日の十干十二支九星
で、切り替わりの現在のルールを述べました。

しかし!

これはズレます。ズレを放置すると、遠い未来、今の冬至付近の切り替えが、夏至付近の切り替えになることもあります。ざっとやってみると、半年以上前にずれこむ事もおこります。冬至切り替えが立春付近まできて、さらに超えて、ぐるっと一周なんて時もあります。
前述のルールを述べた投稿では、ここまで言及していません。計算を簡単にするために固定して考えています。実は、離れた過去や未来を計算するとズレが大きく出ます。あてにならないのです、本当のことを言えば。

このズレをどうするかは確定していません。未来の人類に丸投げです。

実は、天象学会の『萬年暦』の1905年(明治38)と1915年(大正5)の動きがイレギュラーです。
なぜ調整を入れたのか、なぜこの値に決定したのか、理由不明です。今年で100年。伝承が残っていません。


1905-12-20七赤
1905-12-21七赤
4020日経過 (4200 - 180)
1916-12-22七赤
1916-12-23七赤

どうです?素敵でしょう?全くわからなくて。

A.いつどれぐらいズレるか?

現ルールに基づくと、何がどうしてどれぐらいズレるか、みてみましょう。
解決策を未来に託すためです。私の代では無理でしょう。

A1.前提

前提①: 地球の1太陽年の日数: 365.24219XXXX で、前後する。
前提②: 1年の日数は、整数化せねばならない。年数も同じ。
前提③: グレゴリオ曆の閏日の発生: 400年間で100回未満にする。97回にしている。
     ex. 西曆1〜400の時、西曆100年、200年、300年は平年。西曆400年は閏年。
       なお、西曆に0年、0世紀はありません。
前提④: 干支は60のサイクル。
前提⑤: 干支九星は180のサイクル。
前提⑥: 通常は「甲子」(60干支の、1番目)で陰遁陽遁を切り替える。
前提⑦: 切りかえを調整する時は「甲午」(60干支の、30番目)で切り替える。

意外に多いですね。

A2.case1.400年間で考える

理解しやすいように、1〜400年の400年間で考えてみます。(400年はグレゴリオ曆の閏の基準期間)

(a).日数 = 400 * 365 + 97 = 146097日(∵閏年97回)
(b).8400のサイクルの回数 = int(146097 / 8400) = 17回。
(c).8400のサイクルの合計日数 = 8400*17 = 142800日。
(d).(c)が何年ぶんに相当? = 142800 / 365.2422 ≒ 390.973

(d)の時にぴったり冬至なり夏至なりがきていれば問題ないはず。
整数化して考えると、391年でぴったりならラッキー。
だが現実はズレがあります。
391年でぴったりではない。ぴったりになって欲しい時に、何日ズレているか?をみてみます。

(e).391*365 + (97-3) = 142809日。
   ∵391年間 → 潤になる年400年、396年、392年の3回はこない。∴97-3
(f).(e) - (c) = 142809 - 142800 = 9
   この時、現実は、グレゴリオ暦が9日多い。
(g). ∴391年で、9日ずれる(前に移動する)

となりました。
391年で9日。結構な誤差です。
では、一ヶ月ズレるのはいつぐらいか、大まかに予想してみましょう。

(h).∴30日ズレるのは、391*3 = 1173年
   30日は大事。前提⑦で使用する量、また、一ヶ月も変わると、月の節氣(干支九星)が変わってしまうため

A2.case2.1173年間で考える

case1で、1173年が臭うとわかりました。約30日のズレは大変です。
では、正確に、何日ズレるでしょう?case1と同じ考えでやってみると

1173年間の
(i).閏の回数 = 97*2 + 90 = 284
  ∵ 1173/400 ≒ 2.9325。400年完全に含む回数は2回。97*2
    余りは、1173 - 400*2 = 373年。
    この373年間の閏の回数は 90 回。(∵400,496,492...,376無し。4*93=372より自明。その中から、100年、200年、300年を除く)
(j).1173年間の日数 = 1173*365 + 284 = 428429日。
(k).428429/8400≒51.003。
   ∴ズレ = 428429 - 8400*51 = 29日。

29日でした。
場合によっては30日の可能性もあるでしょう。が、まぁ、29日で考えましょう。

B.どう調整すべきか?

1173年で29日、400年で9日。どう調整しましょう?
ここでやっかいなのは
前提④〜⑦
です。冬至切り替えなら、冬至が出現する節に切り替えたい。しかも甲しばり、子午しばり。
うまいことできるんかいな?という感じです。

丸投げします。

未来の人類、頑張れ〜。

iCalendar形式の十干十二支九星

google calendarにインポートして使用出来ます。.icsファイルです。

ブラウザでgoogleカレンダーを見た場合、十干十二支九星は画像になります。といっても文字を画像にしただけのものです。
ブラウザ以外のgoogleカレンダーと同期できるアプリでは、文字での表示になります。
googleカレンダーにインポートする場合は、新しいカレンダーを作って、それにインポートすると使いやすいです。

*一括でダウンロードするならgitlabが便利です。gitlab icalkigakuに行き、「コード」→「Dowload Source Code」(zipを選ぶ)メニューを押すと良いです

日の十干カレンダー

2001年からスタートしています。(Readdleのカレンダーアプリが2001年からしか動かなかったため)

日の十二支カレンダー

2001年からスタートしています。
画像は3通りに色分けしています。文字の場合はカッコで分けています。なぜそうしているかはセミナーでお伝えします。

日の九星カレンダー

googleカレンダーへのインポートに時間がかかるので、10年単位にファイルを分けました。見たい期間だけインポートしてください。

4200日目での切り替えが2020年6月20日にあります。その点を考慮しています。

二十四節気カレンダー

土用カレンダー

年の十干十二支九星

年の十干十二支九星のプログラミング。

 西暦y>=1以上とします。
十干 = (y+6)%10
 ただし:0=甲, 1=乙,....., 9=癸

十二支 = (y+8)%12
 ただし:0=子,1=丑,...., 11=亥

九星 = 9-(y+7)%9
 ただし: 1=一白水星,2=二黒土星,....9=九紫火星

注意点が一つあります。
九星気学風水では新年のスタートは「立春」です。二十四節気の考えです。正確に言うと、太陽の視黄経が 315°になる”日時”です。天文計算をして出す必要があります。
立春はほぼ2/4ですが、何年かに一度、2/3になったり2/5になったりします。
例えば立春が”2/4 07:00″だとしますと、”2/4 00:00″だと”前年”で、”2/4 08:00″だと年があけています。

月の十干十二支九星

月の十干十二支九星の計算は、年より複雑です。
年と同じように、24節気の日時で月を切り替えているからです。それは後述(3)します。
基本的には次のようにします。

方法としては2とおりあります。
1.月を累積した数を割って、余りを見る
2.各年単位で見る。

(1).
“ユリウス日”という日数を累積していく方法があります。これと同じ考え方で、月も累積していきます。例えば西暦1年の1月を0、2月を2、…西暦2年の2月を13、…というようにしたとします。

 s=0,1,2,...;0=1年1月,....13=2年2月,14=2年3月,....
十干 = (s+6)%10
 ただし:0=甲,1=乙,....9=癸
十二支 = s%12
 ただし:0=子,1=丑,....11=亥
九星 = 9 - (s%9)
 ただし:1=一白水星,....9=九紫火星

(2).
各年単位で出す方法。

 m=1,2,...12 ; m=月をしめす
十二支 = m-1
 ただし:0=子,1=丑,...11=亥。

十二支は簡単ですね。十二支と月は完全に一致しているからです。

月の九星と十干は、年の九星と十干を使って計算できます。
年の九星(十干)が分かれば、その年の2月は常に同じ九星(十干)になるからです。
12ヶ月は、3の倍数だから九星とうまく合いますし(36ヶ月=3年で一巡)、5年だと60ヶ月となり十干で割り切れるからです。
この特徴をふまえた計算方法(考え方)はいくつもあります。一例をあげておきます。

求めたい月 m は 2,3,4,...13 とする(1月を13にする)。

甲=0,乙=1,....癸=9とする。
k=求めたい年の十干で、0,1,2,...8 とする。

a = 2( (k % 5) + 1) % 10
月の十干 = (a + m - 2) % 10
求められる値は 0,1,...9

s=求めたい年の九星で、1,2,...9 とする。1=一白水星。
九星 = (3s + 7 - m) % 9
求められる値は 0,1,...8 で、0は九紫火星

(1)の方法を利用してもかまいません。

十干 = ((y-1)*12+M+6)%10
 ただし:y=西暦で、1,2,...;Mは月で、M=0,1,...11
九星 = 9-((y-1)*12+M)%9
 ただし:y=西暦で、1,2,...;M=0,1,...11

(3).月の切り替わり
月の変わりの判定には二十四節気を使います。正確にその日時で変わると考えています。例えば2015年3月に啓蟄がありますが、国立天文台の発表では、啓蟄は”2015 3/6 06:58″です。つまり”3/6 00:00″はまだ前の月が続いていて(2月扱い)、”3/6 07:00″は月が変わった後(3月)です。
この日時も太陽の視黄経を計算する必要があります。


02月 315° 立春
03月 345° 啓蟄
04月 015° 清明
05月 045° 立夏
06月 075° 芒種
07月 105° 小暑
08月 135° 立秋
09月 165° 白露
10月 195° 寒露
11月 225° 立冬
12月 255° 大雪
01月 285° 小寒

日の十干十二支九星

日の十干十二支九星は、年や月のように二十四節気に左右されません。ですから計算は楽になります、と言いたいところですが、九星以外は、です。

mj:修正ユリウス日とする
  ユリウス日は0時が0.5日となるので、修正ユリウス日の方が計算しやすい
十干 = mj % 10
  ただし:0=甲,1=乙,....9=癸
十二支 = (mj+10) % 12
  ただし:0=子,1=丑,....11=亥

九星のルール
ややこしいのが九星です。ここでは”天象学会”出版の『萬年暦』にそって話をします。(他にもルールがあるらしいですが、どういうものか知りません。)

九星は、毎日数が増える”陽遁”と、毎日数が減っていく”陰遁”があります。

 ┇
 二
 一
11〜1月のある日(甲の日)に切り替え。ここから陽遁

 一
 二
 三
 ┇
 八
 九
5〜7月のある日(甲の日)に切り替え。ここから陰遁
 九
 八
 ┇

この切り替えサイクルが180日です。

┣ 一甲子
┃     180日
┣ 九甲子
┃     180日
┣ 一甲子

ここで不都合が発生。地球の一年は365.xxxと、360日を超えています。この180日(十干十二支九星の最小公倍数だから180日)ということは、2サイクル360日で一年を数えていることになっています。これではズレが大きくなっていきます。日盤のチェンジが2月や3月になる可能性があります。(実際『萬年暦』の日盤のチェンジは5月〜7月、11月〜1月になります。)
そこで!
定期的に60日を足すことになっています。

┃     +30日七甲午 陽遁への切り替え
┃     +30日
┃     180日
┣ 九甲子
┃     180日
┣ 一甲子
┃     180日
┣ 九甲子
┇
┇
┣ 九甲子
┃     180日
┣ 一甲子
┃     180日
┃     +30日三甲午 陰遁への切り替え
┃     +30日
┃     180日
┣ 一甲子
┃     180日
┣ 九甲子
┇
┇

七三甲午が出てくる範囲を大きく見ると、8400日周期になります。

┣ 七甲午 陽遁への切り替え
┃     4200日
┣ 三甲午 陰遁への切り替え
┃     4200日
┣ 七甲午 陽遁への切り替え

夏至冬至±30日内の”甲子”を探す方法では出ません。8400日(4200日)という単位で見る必要があります。

ちなみに、修正ユリウス日がプラスになる範囲において、三碧、七赤の切替日が最初に現れるのは、 220日目 のときです。これは 1859-06-25 で、三碧の日です。

※別の問題について:
日盤切替の問題